One Day




ディビッド ニコルズのベストセラー One Day
日本では去年の6月に公開され静かに話題となった
この映画は23回の7/15日の出来事によって構成される



アン・ハサウェイ、ジム・スタージェスの共演で、
ロンドンとパリを舞台に23年間に及ぶ男女の愛の軌跡を描いたラブストーリー。
監督は「17歳の肖像」のロネ・シェルフィグ。
しっかり者のエマと自由奔放で恋多きデクスターは、
互いにひかれ合いながらも友人でいることを選び、
親友として毎年7月15日を一緒に過ごすと決める。


 旅行や恋愛相談など友人としての交際を続けながらも、
エマは秘かにデクスターを思い続けていたが、
あるときデクスターから別の女性と結婚することを告げられ……。
(ストーリー引用 映画.com)より


大学の卒業パーティー後に出会った男女2人の
23年間を描くという、ありふれたラブストーリーかと思いきや
23回の7/15のシーン創りの丁寧さ、また繋がりにジーンとくる


出会った頃の二人はまだ20そこらで
アンハサウェイ演じるエマはぎこちなく、
ジムスタージェス演じるデクスターは地に足のついていないふわっと感


堅実なエマとお調子者(この表現使うかしら?)
のスタートダッシュは彼が優勢


テレビ業界で地位と自信を得ていく彼だが


弱った時に電話をしてしまうのはいつもエマ


ロマンティックな旅でお互いの深いところに在る愛を
確認しつつも、道がぴったりといかない2人は一緒にはならない


地位も名誉をも築いていくが、迷いを抱える彼のキャリア


作家を目指しながらも、最大の妥協である教師という職につくエマ


十数回の7/15のすれ違いの中で
結婚し子供を持ったデックス


お互いが狂おしいほど必要な心の内よりも
2人の気持ちに気をかけることもない環境に身をまかせ
いたずらに時は過ぎて行く


名声を失い、一から親友の会社で下働きをはじめる


その親友に妻をとられ1人身になったデックス


作家として成功し、パリに移り住んだエマとの再会で
やっと2人は結ばれる



この映画を観て感じるのは、
人生にはそれこそいい時も悪い時もあり、共に過ごす人も移ろっていく

今見ている夢は10年後には叶うかもしれないし
1年後には想像もしえなかった家族に囲まれているかもしれない

それは、昔別れた忘れられない恋人かもしれないし
今まだ出会っていない相手かもしれない

まったく違うキャリアをはじめているかもしれない
異国で暮らしているかもしれない

何が起こるのか、次にどんなシーンが待ち受けているのか
予測できないのが人生の醍醐味であり
年を重ねていくことなのであろう

23年間繋がっていた男女の強い縁よりも
彼らが迎える予期せぬカラフルな場面を追うことに楽しさを感じる

そして何故か終わる頃には
暖かい家族が自分にも欲しいと思う映画であった





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