日本が働き方改革以上にすべき観念改革 日本人の幸福度を下げるストレスの原因とは


久しぶりの更新です。去年は多くの国を周り色々なことを考えましたが、最近は日本人のもつ不幸感、我慢という観念について思考を巡らせています。

Dear B,で世界の幸福度ランキングに関する記事をやりましたが、日本はG7で最下位。

国連が毎年発表するこの幸福度調査は、
①ひとり当たりの国内総生産(GDP)
②社会的支援(社会保障など)
③どれだけ寿命まで健康的に生きられるか
④人生設計をどれだけ自由に決められるか
⑤他者への寛容さ
⑥国や企業に対する信頼度
の基準で計られています。

①②③⑥に関しては、かなり高得点をたたき出したであろう日本。

しかし、
④人生設計をどれだけ自由に決められるか
⑤他者への寛容さ
のスコアが圧倒的に低いのです。

今、別の連載で世界幸福度調査という、世界中の人の幸福度をインタビューしてまわる企画をやっています。
ここで紹介したいのは、日本人の20代後半の女性のインタビュー
仕事が辛いけど、辞められない……。待遇も良いし、ここを辞めてしまったら今のような暮らしはできない。だから辞めたいけど続ける。でも自分の人生なんだかもやもや。
こんな若い女性は日本に少なくないんじゃないでしょうか。
どうしてこうなってしまうのか!
それについては人気エッセイストのドラ・トーザンさんが「フランス式 私らしい人生のつくりかた」で語ってくれました。

Dear B, 日本人はどちらかというと和を乱してはいけないと教育されて育つので、人の目や人の意見がガイドラインになってしまうんですよね。

ドラ そこが日本の難しいところですね。フランスは個人主義の国ですから、小さい時から自分の頭で考えて自分の答えを出すということを訓練されています。学校教育の中でも、ディベートの時間があって、問題に対してどうすれば良いとか、答えを自分で見つける訓練がされているんです。この訓練が実を結ぶと自分の意見を持てるようになり、それが自信となっていくので、誰に何を言われようが年齢に区切りをつけることなく自分がやりたいことをやれるのだと思います。
Dear B, 確かに日本の学校教育は、授業の中では答えが用意されているので、自分の頭で考えて発言するという機会があまりありません。自分で考える訓練をせず育ってきてしまっている私たちはどうしたら自信を持てるようになると思いますか?

ドラ ひとつは、自分を好きになることが大事だと思います。それは自分が一番とかナルシストになれという意味ではなく、自分の人生を好きになることが、自分らしく生きる道に繋がり、最後は自分への自信になります。

Dear B, 自信を持つ秘訣は自分の人生を好きになること! どうしたら自分の人生を好きになれるのでしょうか?

ドラ 自分の人生が好きかどうか考える時間を意識的に持つことが大切です。例えば今の仕事、今の生活スタイルで幸せか、満足をしていないならそれを変えるべきなのか、どう変えたら自分は幸せになれるのか……。自分の頭で考えて、変えたいところがあるのならチェンジすればいいんです。自分の人生を好きになると段々自信を持てるようになります。

Dear B, なるほど。そもそも今ある人生が自分の決断によって決められたものでないから人生が好きになれない、自信が持てないということが起こるのですね。

ドラさんが指摘する通り、私達日本人は全体主義で自分自身の意見をもつという訓練を教育からされていません。だからなんとなく周囲のいうことに流されて、自分自身を見極める時間をとらないんですね。(日本人は全体主義)

日本人が持つ観念の中に「周りの目」というものが多くあります。

・みんな耐えてるんだから、自分も残業を頑張る
・みんな耐えているんだから、満員電車に文句を言うほうがおかしい
・上司がいうことは絶対
・親のいうことは絶対

こういった観念は、実は古くは中国から伝わった『儒教』と『朱子学』からきているんです。詳しくは、月曜日「日本人の不幸の原因は儒教と朱子学にあった」という記事を公開します。

我々の多くは宗教を持ちませんが、儒教と朱子学の観念はなぜか子供の頃からしっかり植えついており、しかもそれに気づいていないのです。

上司よりも早く退社してはいけないのも
満員電車に我慢しなくてはならないのも
みんなが残業しているんだから残業しなくちゃいけないのも

元をただすとこの観念にたどり着きます。

つづく。。。




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