time after time



3年前のことをはっきり思い出せないと
その過去は本当にあったものなのかしらと不思議になる
色々な手がかりがそろって、やっとその時の感情が蘇る


過去というものは思い出す行為によって初めて色づくもので
思い出されることのない過去は、なかったも同然なのかもしれない


それぞれの人生でそれぞれの時を刻む
何年も忘れられない一瞬と
その時交わしたメールを改めて見返して思い出す過去
その時間の濃度は違う
時間の濃さを計る装置があるとしたら
それは濃い方がいいだろう


ある人は言う、心を揺すぶられるような
激しい恋を何年もしていない

ここのメインサブジェクトは恋なのか
それとも心を揺り動かす濃い時間なのか


 朝起きるたび、違う光景を目の当たりにする度
よくわからなくなる
自分はどの軸を生きていたのか
懐かしい人や物が思い出させる
それまでかつての自分はどこかへ身を隠す


この道はどこへ繋がっているのだろう?
毎秒過ぎ去る今はどこへ行ってしまったのか
なぜ、ここにいるのだろう?


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